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02登録販売者とはどういう資格か?

医薬品の販売といえば、まず薬剤師が思いつくのではないでしょうか。しかし、第2類医薬品、第3類医薬品に限れば、登録販売者という資格があれば、販売することができます。

この記事では、登録販売者が誕生した背景やその仕事内容、そして、登録販売者になるための方法についてご紹介します。登録販売者への理解を深めて、資格取得に向けて大きく進んでいきましょう。

登録販売者が誕生した背景

登録販売者が誕生した背景

登録販売者が誕生したのは、2009年の薬事法改正がきっかけです。これまで医薬品は、薬剤師資格を持たないと販売することができませんでした。 医薬品という人の体に大きな影響を与える物の販売には、やはりそれ相応の専門性が必要となるからです。

しかし、薬剤師の不足が問題となり、薬剤師の資格を持たなくても、一般用医薬品の販売が行える人材をさらに増やしたいというニーズから、登録販売者という資格が生まれました。

登録販売者の仕事内容

登録販売者と薬剤師の仕事では、販売できる医薬品の種類に違いがあります。 登録販売者は、第2類医薬品、第3類医薬品の販売はできますが、要指導医薬品と第1類医薬品は、薬剤師でなければ販売できません。

このように、登録販売者が販売できる医薬品の範囲は限られていますが、日本に出回っている一般用医薬品は、第2類医薬品、第3類医薬品が90%以上を占めています。 ドラッグストアなどに薬を探しに来たお客さんが安心して医薬品を購入できるよう、正しい使い方を説明することが登録販売者の大きな役割になります。

登録販売者資格取得のメリット

調剤薬局やドラッグストアだけでなく、第2類医薬品、第3類医薬品を扱うスーパーやコンビニが増えていけば、登録販売者が活躍できるフィールドもどんどん広がります。登録販売者の数はまだまだ足りず、資格を取得すれば、就職先に困ることはないでしょう。
既にドラッグストアで働いている人にとっても、登録販売者の資格を取ることで、手当がついたり給与が高くなったりと、条件面でのメリットは大きくなります。

また、世の中の流れも、登録販売者のニーズを高めています。高齢化が進み、医薬品が必要となる人はさらに増えていきます。 さらに、国がセルフメディケーション(軽度の体の不調は、病院に行かず市販薬を使って自ら手当てすること)を推進しており、医薬品販売の需要が減ることはないでしょう。

女性の場合、出産や妊娠などで仕事のブランクが発生するかもしれません。しかし、登録販売者の資格を持っていることで、再就職しやすくなる可能性は高まります。 正社員としてだけでなく、パートのような形態でも働けることが多いので、ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方ができるでしょう。

登録販売者になるためには

登録販売者になるためには、登録販売者試験に合格する必要があります。試験に合格しても、過去5年間で通算2年以上の実務・業務経験がない場合、実務・業務経験が2年以上に達するまでは、管理者・管理代行者の管理・指導なしに医薬品の販売はできません。

登録販売者試験について

登録販売者試験は、各都道府県が実施しています。基本的には8~12月の間で実施されることが多いです。 試験に合格するには、医薬品に関わる幅広い知識が必要になります。試験を受けるにあたり、事前にしっかりと対策を行う必要があります。
試験時間は240分、問題数は120問出題されます。試験範囲は以下に挙げる5つの項目です。

(1)医薬品に共通する特性と基本的な知識
医薬品の基礎知識が問われます。出題内容は、医薬品概論や医薬品の効き目、安全性に影響を与える要因、適切な医薬品選択と受診勧奨、薬害の歴史です。

(2)人体の働きと医薬品
登録販売者は人体についての理解も必要です。人体の構造と働き、薬が働くしくみ、症状からみたおもな副作用に対する知識が出題されます。

(3)おもな医薬品とその作用
それぞれの医薬品がどのような働きを持つかは、登録販売者にとって必要な知識です。風邪薬や解熱鎮痛薬などの精神神経に作用する薬、咳止めやうがい薬などの呼吸器官に作用する薬、 胃腸に作用する薬、強心薬や貧血用薬といった心臓などの器官や血液に作用する薬、排泄に関わる部位に作用する薬、婦人薬、内服アレルギー用薬など、16項目の医薬品の知識が求められます。

(4)薬事関連法規・制度
薬にまつわる法律や制度に対する知識も、登録販売者に当然求められます。「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の目的、医薬品の分類・取扱い、医薬品の販売業の許可、医薬品販売に関する法令遵守が試験範囲となります。

(5)医薬品の適正使用・安全対策
医薬品は安全に正しく使われなければなりません。試験は医薬品の適正使用情報、医薬品の安全対策、医薬品の副作用などによる健康被害の救済、一般用医薬品に関するおもな安全対策、医薬品の適正使用のための啓発活動から出題されます。

登録販売者試験実施要領によると、登録販売者試験の合格には、基本的に70%以上の正答率が必要とされています。ただし、都道府県によって合格ラインの基準は異なります。
平成28年度登録販売者試験の全国平均合格率は43.7%でした。ただし、都道府県ごとの合格率にはばらつきがあり、一番高い兵庫県(55.8%)は、一番低い島根県(27.0%)の2倍以上になっています。合格にあたっては、各都道府県の試験傾向などをしっかり把握しましょう。

登録販売者試験合格のためには、通信講座の活用が有効

登録販売者試験に合格するには、幅広い知識と都道府県の出題傾向にしっかり対応する必要があります。そのためにも、万全な受験対策を行いたいところです。
その上で、おすすめの受験対策は、通信講座の活用です。通信講座は、時間や場所に拘束されることなく、自分のペースで学習を進めることができます。資格取得のために、 スクールへ通うという選択肢もありますが、社会人の場合、時間の都合がつきにくいため、途中で通えなくなる可能性があります。また、市販の参考書を用いて独学で合格を目指す人もいますが、なかなか勉強のペースがつかみづらかったりします。

その点、たのまなの「登録販売者合格講座」をはじめとする通信講座であれば、登録販売者試験に精通した専門家が作成した、 各都道府県の傾向に合わせた教材で学習できます。3ヵ月で合格するために必要な知識を得るためのカリキュラムや、本試験を意識した添削レポートなどが特徴です。

登録販売者は、将来的にも有望な資格です。試験合格のためには十分な対策が重要ですが、たのまなの通信講座を活用して、登録販売者資格の合格を目指してください。